日記

『アップデートする仏教』についての討論。

おはようございます。副住です。
昨日、仏像ワールド イスムさんの社長さんとお話をさせていただきました。
仏像ワールド
お話の主な内容は、先日お会いした際、ご紹介いただいた本の感想についてだったのです。
私がその本を読んで、どのような感想を抱くのか、社長さんは興味を持っておられたということです。
さて、ご紹介いただいた本とは・・・
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読書の順番としては、
『アップデートする仏教』を読むことで、次の『青空としてのわたし』がすっきりと読める というもの。
もちろん、『アップデートする仏教』だけでも ずいぶん同感させられます。
両本とも幻冬舎から出版されています。
この2冊を3週間前に購入し、読書を進めていました。
(私は本を読むことが苦手なので、暇をみつけては読書してました)(読みやすい本ですよ)
この本は、今の日本の形骸化してしまったお寺の仏教を『仏教1.0』と呼んでいる。形は残っているけど、仏教本来の内容が抜けてしまっている。とする。
一方で、アメリカで急速に広まっている仏教は、日本のお寺の仏教とは異なり、自己にとって仏教はどう影響を及ぼしてくれるのか?という
実践的な面を掘り下げる仏教であり、日本のお寺での仏教とは、様子が異なると指摘。これを『仏教2.0』と呼んでいる。(両人は過去数年にわたってアメリカで禅を指導している)
しかし、アメリカに伝わる実践的仏教でも乗り越えられていない壁があるというのである。
著者の一人、山下良道氏は、その限界に悩みアメリカを去って、ビルマにテーラワーダ仏教を学びにいく。
そこで解決できた アメリカ仏教の壁を乗り越えた最終局面が『仏教3.0』であると例えられるのである。
ただし、その『仏教3.0』は、もともと日本の仏教にあったものだと指摘される。
しかし、『仏教3.0』のコアな重要な部分をことばで説明することはとても難しく、時間の経過とともにコアな部分が伝わらないまま
誤解をされてしまい、『仏教1.0』としての形骸化だけが残ってしまったのが、現在の日本のお寺なのだろう と指摘されている。
日本のお寺は立派な建物があって、環境的に恵まれているにも関わらず、コアな部分が発揮できていないので、勿体無いと嘆いている。
それは、まさに病院という建物があるのに、医療行為が行われていない病院であると例えられている。
だからこそ、人々がだんだんとお寺から離れていっているのであるし、逆に言えば、きちんとした医療行為を提供することで
本当のお寺として機能していくのではないか という内容である。
私は読んでみて、頷ける部分が多々ありました。
また、新しい視点も提供してもらったとも思いました。一読する価値ある本だと思います。
各宗派それぞれが教義的に仏教3.0をどう理解するかという解釈の違いはあるでしょうが
根幹(さとり)は同じです。
その内容について、イスムの社長さんと色々と話し合ったのでした。
しかし、僧侶から本を紹介されるのではなく、株式会社の社長さんから貴重な本を紹介してもらうなんて。
順番が逆ですね。恐ろしい。とても勉強になりました。ありがとうございました。