こんにちは 住職です。
日に日に国内でも深刻化しているCOVID-19ですが、このウイルスに対して、私達の現代社会は
とても脆く、大きな影響を受けております。
これまで経済合理性を追求してきたように思われる現代社会は、今回のウイルスに全く対応できません。
経済合理性が求められてたこれまでは、より交通の便がよく、人が密集した便利な都会が好まれます。
経済合理性と都会は相性が良いのだと思います。コストパフォーマンスが高くなる可能性があるから。
これまでの日本の数十年は、まさに都会、特に東京こそ理想的環境だったのだと思います。
しかし、今回のウイルスによって、その脆さが露呈しつつあります。
何より、長期間の自粛で考えさせられることは、都会の飲食業界の方々の苦しみの声。
凡そのお店が、営業しないとテナント料を払えないと言うのです。
確かに、自粛していては収入が入りませんし、固定費は毎月でる一方です。
そう考えると、賃貸マンションなども同様ですね。毎月の家賃がかかります。
東京だと間取りも狭いでしょうし、家賃は高い。自粛と言われても、狭い自宅に長時間も居られません。
今、ウイルスによって従来の価値観が通じなくなっているのではないか!?と私は思っています。
ウイルスは命の問題に直結します。危険なウイルスの場合、パンデミックとなれば感染しないよう自分が
最大限警戒し生活していく必要がでてきます。その時大事になるのは、他人と距離をとること。
こうなると、人口密集地である都会は危険です。東京は日本一の危険地帯です。現に、今回も東京都が一番
感染者数が多いのです。世界をみても、イタリアのロンバルディア州、アメリカのニューヨーク州など
東京と同じくらいの人口1000万人前後の都市で、感染状況が深刻となってます。
これまでの価値観では、このような都市での生活は、ある種のステイタスだったと思います。
それが今回のウイルスによって、私は一変していきそうな入口にいるのではないかと感じ始めました。
都会の暮らしは、他人との距離が近く、広い土地が所有しづらい為、自宅待機には向かない環境です。
外出する環境として住宅も整えられています。マンションだと庭もありません。
賃貸物件であれば、家賃が払えなければ、出ていかなければなりません。
それに対して田舎は、広い敷地に個別の自宅。人口が少ないので、他人と十分な距離を保てます。
自宅での自粛であっても、庭が広ければ、運動もできるし、やれることも多いのです。
つまり、都会よりも田舎の方が感染リスクは低減されるし、収入が少なくなっても、自宅を追い出される
心配はないし、何とか暮らしていけるのです。
さらには、今回はウイルスとの闘いが長期間になりそうなことから、仕事の環境もネットを利用した
仕事となっていく環境が整えられるはずです。例えば、会議もネットが当たり前!営業だって、ネットで
行う時代になるかもしれません。5GやIoTなど社会的インフラが進めば、仕事であっても場所を問わない
働き方が整うかもしれません。
サーズやマーズ、さらには今回のCOVID-19も、10年に一度くらいの頻度で新しいウイルスがでていきてい
ます。今後は、より短期間に新たなウイルスがでてくる可能性が高いと言われています。
こうなってくると、今、これまでの価値観が変わる岐路にあるのかもしれません。
そんなことを感じるこの頃です。