日記

お寺のクリスマス

おはようございます。住職です。

今朝も、まあまあ寒いですね。今は午前6時です。今日は早くからのブログ更新となりました。

世間ではクリスマスですね。でもコロナ禍なので、サイレントクリスマスなんだとか。

小池東京都知事も上手い事言いましたね。

実は、お寺界の暗黙の了解なのか判りませんが、お寺の子供に生まれると、クリスマスはないことが

多いのです。私は大学時代にお寺業界の暗黙の了解みたいなものってあったんだ!と思わされたことがあり

ます。私は高校までは普通の一般的な学校でした。大学は京都の龍谷大学に進学したのですが、

龍谷大学は総合大学なのですが、もともとは浄土真宗本願寺派が関係している大学なのです。

確か、江戸初期に出来た学校で、たぶん、僧侶を育成する学校だったと思われます。

ですから、創立はかなり古くて、世界的にも古い大学なのです。有名なハーバード大学と一年違いみたいな

創立が古い学校なのです。

という歴史的な背景もあって、今でも龍谷大学の文学部の中に、真宗学科という浄土真宗の教義を学ぶ学科

があるのです。私はそこに入学するのですが・・・

だから、真宗学科には全国の浄土真宗本願寺派(が多い。時に違った派のお寺のご子息もくる)のお寺出身

の学生が集まってくるのです。といっても、私の時は定員120名でしたから、その程度の人数です。

私は大学で初めてお寺出身の同級生ができることになったのです。しかも、ほぼすべての同級生がお寺出身

という、極めて異例の環境です。

そんな環境にいて、クリスマスの時期を迎えようとした時、世間はイルミネーションやらクリスマスの装飾

やらで、賑わいを見せていたのですが、そんな時、同級生から「世間はクリスマスで浮ついてるけど、俺ら

はそんなもんないもんな。世間に流されたらあかん!」みたいな事を言っていました。

私は衝撃を受けました。多くの同級生が同じ意見だったから。「お寺にはクリスマスなんてないんや」的

な。(笑) でも、とっても羨ましそうにしてましたが(笑)

てなわけで、お寺は仏教だから花祭りや!という感覚が強く、キリスト誕生を祝うクリスマスはやらない!

と各お寺での常識なんだそうです。

しかし、幼少期の頃、同級生はクリスマスプレゼントをもらっていただろうに?と思い、聞いてみたこと

があります。因みに、私はサンタさん来てくれてました。

しかし、他の同級生は、「うちはお寺だからサンタさんは来ない、と親から言われていた」とか

「阿弥陀様がプレゼントを持ってきてくれるって親から言われていた」とか、なかなか面白い事を

教えてもらいました。因みにクリスマスにプレゼント貰えなかった同級生は、なんでサンタさんはお寺に

こないんだ!と、思っていたらしいです。

おもしろい話ですが、今の私的には、日本のクリスマスはイベントだし、やってもいいと思っています。

そもそもイエス・キリストという聖人の誕生日であるんだったら、別に祝ってあげてもいいんじゃない!?

とも思います。小さな拘りなんか捨てて、逆にキリスト教の方からも、お釈迦様の誕生日や親鸞聖人の誕生

日を祝ってもらったっていいと思うのです。あっちは祝わない!こっちだけ祝えばいい!みたいな環境こそ

実は狭い拘りじゃないかと思うのです。私の道はこっち!あなたの道はそっちなのね!お互い大切にしなが

らそれぞれの道を歩みましょう!

こんな感じでいいんじゃないのかな!?と私は思うのです。

私の道は念仏の教え。だけど、クリスマスやって仮にキリストの誕生日を祝ったことになったとしても、

それはそれでいいんじゃないの?と思っています。もちろん、お寺をあげてクリスマスを盛大にやることは

ないでしょうが、自宅で家族とイベント的に楽しむことは、全く問題ないと思っています。

ということですが、昨日我が家はやりませんでしたが(笑)