日記

お勉強

おはようございます。住職です。

昨日のブログで綴ったように、他宗のお坊さんと行う勉強会に誘われました。

人数は少数で、全部で4~5人です。

勉強会は、共通した本を輪読しながら議論を行うような感じだと思われます。

先日、教えてもらった本を購入して、久しぶりに仏教関係の本を手に取りました。

因みに、その本は『南無阿弥陀仏と南無妙法蓮華経』という本です。

簡単に言えば、法然さまの説かれた「南無阿弥陀仏」と日蓮さまの説かれた「南無妙法蓮華経」について

のようです。ですから、専門の教義としては、浄土宗と日蓮宗です。そこに浄土真宗の私がお邪魔する!と

いう形態なのです。ですから、私はどちらかと言えば専門外。ですが、楽しそうですね。

特に日蓮さまの教えなどは、全然知らないので、ここで勉強させていただきたく思っています。

という事で、アマゾンで購入した本を昨日、ちょっと開いてみました。

読み易い本なので、30頁ほど読んでみたのですが、そこに書かれてあったのは、

法然さまがご在世だった当時の平安後期から、日蓮さまのご在世当時の鎌倉時代は、政治分野でも激変の時

代だったとの事でした。(因みに、法然さまがお亡くなりになった後に、日蓮さまはお生まれです。ですか

ら法然さまは日蓮さまを知りません。親鸞さまは、法然さまのお弟子さまですから、当然法然さまと会った

ことあります。親鸞さまは日蓮さまとご在世時は重なっている年数があります。親鸞さまが50歳ほど年上

です。ただし、ご在世当時、親鸞さまは日蓮さまのことは知らなかったでしょう、そのような相関図です)

ここで私が勉強になったことは、本来の目的である教えの内容ではないのです。

政治分野の激変という部分。本では、公家政治から武家政治に変革した時代だった!というような事が書か

れてあったのです。

そういえば・・・私が高校卒業まで、全然勉強してこなかったので、日本史を良く知らないのです。

大学院時代から勉強したので、そこから少し日本史も関係するから、教科書を読んだりしましたが、公家と

武家の違いについては、実はよく知らないのです。

そこで疑問に思って、ネット検索。

素晴らしくわかりやすいページを見つけ、すぐに読んでしまいました。

大変興味深いご指摘のHPで、そうだったんだ!と、これまでもこの違いについて、何となく調べたことが

あったのですが、どうしても、よくわからない部分があって、そこを解消してくれる説明HPだったのです。

一応ご紹介させていただましょう。

https://rinto.life/112640公家社会と武家社会の違いって何?わかりやすく解説! – Rinto

です。

要は、当時の社会の中心が何で、そして、それを誰が支配していたか!?が説明されていたのです。

これを知って、なるほど!と全ての違いが納得できてしまったのです。当時は、当然お米が中心。

このお米の支配構造による影響力こそが、政治への影響力とイコールであったことがわかりました。

現代はお米が中心の社会構造ではないですね。むしろ、お米ではなくお金だと思います。

当時は、お米を作る畑を持っていることが、大きな影響力を持つことになる訳です。

お米を作らせて、つくったお米を支配するわけです。

そんなお米中心の文化と政治支配構造が、日本では長らく続いてきたのです。

奈良時代くらいから?か、最初は地方の有力豪族が、お米を支配できる制度が整ったことで、有力化し

朝廷と関係を持って、影響力を強めたものが公家とのことです。

公家は、政治に中心地(京都や奈良)に集まって、自分の畑がある出身地の支配を、地元の有力者に任せ

(地頭)、お米がとれたら、自分がいる都まで送らせていたようです。

しかし、地元の畑には、お米を奪いにくる盗賊などがいたため、地頭は武力化して盗賊を追っ払う努力を

していたそうです。また、地元でお米を作る農家さんとも接点が強い地頭は、きっと農民の苦労を知ったり

、あるいは都でぬくぬくと生活して、地元に帰ってこない畑の主に対して、面白く思わないこともあった

ようです。そこで、本来は採れたお米を全て都の主に送らねばならないのに、取れ高が少なかった!などと

報告し、地頭がだんだんと横領して自分達の為に使っていたようですね。

さらに、地頭は農民と手を組んでか、公家が所有している畑を、実効支配してしまった結果、公家にお米が

入らない様になっていきました。地頭がお米を支配してしまったわけです。

すると、今度は各地の地頭が有力化して、武家が誕生した!ということのようです。

もともと、盗賊に対抗する為に武力化していた武家ですから、戦闘力をもっており、これが幕府となって

政治と関係することとなったようです。鎌倉時代は、武家の時代ですね。

このことを知って、私は衝撃を受けました。なるほど!と。

さらに、お米中心の価値観は、江戸時代まで続き、その後近代化した明治から、時代は工業化に向かいまし

た。工業化の時代に入ったことで、これまで長らくお米が価値をもっていた時代が終わりを迎え、新たに

お金が中心の支配構造ができあがってきたわけです。

昔はお米を支配するものが影響力をもっていましたが、今はお金を支配するものが、影響力をもっているの

です。今も昔も同じなのですね! 昔はお米を作る畑を支配していたものが、権力者。

今ではお金を生み出す会社などを支配しているものが、権力者。構造は一緒だったわけです。

ただし、昔はお米を支配する為には、畑でないとダメだったわけです。

しかし、今はお金を支配する為のツールは会社でなくても、何でもいいのですね。

例えば、個人のyou tuberでも、お金を生み出せるようです。

お米を産み出す畑は土地ですから、物ですね。だから限界があります。

しかし、お金を産み出すものは、色々あります。考え方次第といったところか。

そう考えれば、発想次第でチャンスは誰にでもある時代!ということもできます。

昔は、発想だけでは畑を持つことが難しかったでしょうし、そういう意味では、今の方が

誰にでもチャンスがあるような環境なのかもしれません。

本来の勉強よりも、違う部分で勉強になった今回の読書でした。