日記

自民党 福田総務会長 何が問題かよくわからない 発言

こんにちは 住職です。

最近、色々なニュースが入ってきますね。

私も少し驚いたのは、自民党の若手ホープと言われている福田総務会長が、旧統一教会と自民党の関係

について、「何が問題かようわからない」と発言されたそうです。後に釈明されたそうですが。

私は宗教者側の人間ですので、そっちの方向から、私にはこんな問題があるだろう!と綴ってみたいと思い

ます。特に根幹は、後半に綴ります。

現在の日本は、憲法によって政教分離が定められています。これは、国民の信教の自由を保障する為に憲法

で定められているわけです。

特に、権力側(つまり政治側)が、特定の宗教と結びつき、特例などを与えてしまうと、国民は強制的であ

ろうがなかろうが、国の権力に影響され、特定の宗教を特別視してしまう雰囲気が生まれかねません。

これは信教の自由を制限してしまう可能性を孕むため、権力側にそれをさせないように、憲法の中で

定められている訳です。

ポイントは、宗教側が政治を利用しよう!とする動きが、政教分離に違反するわけではないのです。

政教分離は、権力側に制限を設けているわけで、権力を持ちえない宗教団体側を規制しているわけではない

のです。だから、旧統一教会側が、選挙協力を無償でやる!という行為は、政教分離に違反しないはず。

となると、福田さんの言いたいことは、選挙に協力するのは、何も宗教団体のみならず、色々な団体がある

わけで、例えば全国医師会とか大きな団体だって協力してくれているわけで、その協力の見返りとして

特例を与えるなど、党がやったのであれば問題だけど、全くそんな事はない! だから、政教分離にも

違反していないし、正直何が問題なのかよくわからない!と言ってしまったのだと推測します。

おそらく、福田さん側がからすれば、旧統一教会が選挙協力していることが問題となるのであれば、

別の団体だって問題になるわけで、なぜ今そこだけがフォーカスするのか、全く理解ができない!との

見解なのかもしません。

しかし、色々な報道を見てみると、旧統一教会からの名称変更だったり、特例と勘繰られそうな扱いがある

ことは報道されているので、もっと内部を調査してから発言したらいいのにな、と思いました。

さて、本題は以下です。

私の思いとしては、国家権力側が特定の宗教と関係するような、特別視するような行為を行ってはいけない

とするのが、政教分離の意味だと理解してみると、当時の内閣総理大臣であった安倍元首相が、ビデオメッ

セージを送ったのは問題になり得ると思っています。

よく映像を確認していないながらも、確か、あのビデオメッセージは内閣総理大臣として安倍元首相が

映っていたように理解しています。安倍元首相は機関ではなりませんが、日本政府という機関を代表する

立場の内閣総理大臣であったわけです。

その代表者が、特定の宗教にビデオメッセージを出せば、大きな影響力がでてくるわけです。

信者や、そうではない人にとっても、内閣総理大臣が、この宗教団体にビデオメッセージを出すんだ!

この団体は信用できる団体なんだ!となってしまうでしょう。

そこをもって、安倍元首相を銃撃した山上氏は、安倍氏を撃とうと思ったようですし。

また、安倍元首相だけでなく、国家権力側で大臣を務める人など、複数の人が、旧統一教会の機関誌の

表紙等写真入りで登場しているようです。これは、旧統一教会側からすれば、とても良い広告塔となりま

す。国家権力側の影響力ある人が、特別に我が宗教団体にメッセージを送ってくれ、会にも参加してくれて

いる!との実態があれば、これは大問題です。ましてや、多数の信者や家族が大きな被害で苦しんでいると

いう実態まであるのです。これはさすがにひどいことだと思います。

私も宗教法人西照寺で活動をしていますが、例えば、公的な機関の施設を宗教法人で借りようとすると

貸してくれません。我が東松山市は、とても丁寧ですから、感じよく、政教分離の観点より、特定の宗教団

体にだけ貸し出すことはできないのです。と教えてくれます。つまり、宗教団体には公的施設は貸せません

と言っているのです。市の広報誌にも、宗教団体の行事などは出してくれません。これも同じ理由です。

ただし、例えば宗教団体と言っても、古いお寺など宗教活動以外の点で、例えば文化財としての観点など

で公的機関が広報誌で宣伝するようなことはあり得ます。これは政教分離とは関係のない文化や観光の観点

での宣伝だからです。しかし、宗教活動となると、政教分離の観点でかなり慎重な姿勢が求められるのが

権力を持つ側の姿勢なのです。

本来、権力側の議員は、その程度の慎重な姿勢を有していて当然ですし、勉強していて当然の事です。

特に憲法で定められている政教分離なのですから、根本的知識ですし、政治家としての倫理観の問題でも

あるような気がします。私も偉そうに言えませんが、福田総務会長も、今回の発言は不用意だったのかも

しれないと思ってしまいました。でも、正直な方なのだろうな。との思いも逆に持ってしまいました。

人間は完ぺきではないのですから、間違ったら誤ればいいし、誤ったら許していく雰囲気も大事だと思いま

す。もちろん、許されない誤りはダメでしょうが、今回の福田議員の発言は、そこまでではないでしょう。