日記

インフレの原因と円安の流れ 日本は経済成長する道を選ぶの?

おはようございます。住職です。

最近、また円安の動きが加速しているようです。財務相の為替介入の発言も気になります。

私も、あまり為替はよくわからないのですが、今の円安が進行している背景には、欧米のインフレ

による金利の引き上げと、日本銀行が継続する日本の低金利維持のアンバランスによるものがあるそうです

日本でも原材料が値上がりしている為、インフレ(物の価値があがって、お金の価値が下がる)の状態に

なっていますが、欧米では日本の比ではない位、インフレが加速しているようなのです。

その主要因が私もよくわからないのですが、言われている理由から推察すると、ポイントは3点。

1点目が、コロナのパンデミックによって、欧米では一時的に大変な状態になりました。

人々を外出させないように、ロックダウンなどを行った結果、工場などの稼働が停止し、物作りの生産が

ストップ。当然ながら、ロックダウンしている時の前後は、買い物をする人も全体的に少ないわけですから

生産がストップしていても、大丈夫でした。

それがロックダウンが解除され、コロナと共存する生活へとシフトすると、これまでロックダウンで我慢し

ていた買い物やサービスを求める需要が急増します。しかし、工場などモノづくりには時間がかかります。

そうなると、需要が急増するのに対し、供給量が少なくなります。これで物の値段が上がってしまう。

これがインフレの1点目の理由と言われています。

でも日本は、そうでもないじゃないか!と思うのですが、日本はロックダウンなどがないし、比較的コロナ

による影響が、世界よりも少なかったことが関係しているのか、とも思われます。

2点目が、ロシアがウクライナに侵攻したことによって、欧米の民主主義国の多くが、ロシアへの制裁とし

て、ロシアと断交しロシア産の石油など輸入制限や禁止を発表したこと。

ロシアは欧州にパイプラインで大量のガスを輸出していました。それを欧州がとめてしまったのです。

欧州は困るのですが、ロシアの行いを許せない為、あえて自分達が困ることを承知で、輸入をストップしま

した。ロシアから輸入をやめたのですが、ガスや石油は必要です。そこで新たな調達先を探します。

日本はアラブ地域から石油を多く輸入していますが、おそらく欧州もそこらへんに調達先を探しているのか

も。そうなると、ガスや石油の価格が上昇することとなります。供給に対して需要が増えるわけですから

当然の事です。そこで、石油やガスの値段が世界的に高騰。その現象は日本でも同じですね。

だから電気代やガス代、ガソリン価格が上昇しているのです。

石化燃料の世界的高騰は、物作りの原料となっているので、多くの原料の値上がりとなって価格に転嫁され

てきます。例えば、食料品を納めるパックや袋なども石油製品ですから、寝上がります。

さらに、工場を稼働すれば、多くの電気を使うので、工場の電気代が高騰します。それも商品に価格転嫁し

なければなりません。原材料の高騰は、物の値段に反映されてくるのです。この現象は日本でも起きている

ことですね。これがインフレの2点目の理由だと言われています。

そして3点目が、日本では実感がないのですが、欧米では、コロナによって新たな生き方を模索する人々が

増えたようで、コロナ前と同じように働こうと思う人が減ったそうなのです。え!?と思いますね。

日本では今のところ、そんな感じはなさそうに感じています。でも欧米では求人を出しても、人が来ないの

だそうです。だから、給与などの待遇をあげなくてはいけない。より好待遇の条件を出して求人を募集

しているそうなのです。(日本からすると、信じられませんね。日本は給与もあがらないのに)

こうなると、原材料費の高騰プラス、人件費の高騰となって、欧米(特にアメリカ)ではかなりの

インフレ(物の価値〈値段〉があがる)状態となっているそうです。これが3点目の理由だと。

こうなってくると、インフレを落ち着けなければ、国民の生活は益々苦しくなっていきます。

物価の高騰をいち早く落ち着けなければならないのです。そのコントロールをするのが、FRB(簡単に言え

ばアメリカの中央銀行)。FRBが金融政策を行って、物価の高騰を落ち着けようとするのです。

そこで、これまでFRBは日本みたいに、低金利政策を行うことで、お金を市場に供給していました。

低金利だと、市場(簡単に言えば、経済が回っている社会に対して)では銀行から借り入れを行って

設備投資や家を購入したりしようと考える人が増えますから、それで需要を喚起し景気を維持させようとし

ていたのです。だから、銀行からお金が市場に沢山でていったわけです。

これを、お金が市場にジャブジャブ出回ると言ったりしています。

その流れが急に、世界的な事情によってインフレとなってしまい、物の価値があがって、お金の価値が下が

ってきた状態を放っておくわけにはいかないのです。放っておくと、ドンドン物の価値があがってしまう

恐れがでてくるからだそうです。そこで、金利を上げることで、世に出回ったお金を銀行に回収しようと

するようです。金利を上げると、銀行にお金を預ける人が増えるのでしょうか?ここが私もよく

わからないのですが、たぶん、そんな感じなのでしょう。

銀行にお金が集まってくると、世に流通するお金が減ってくるので、物を買う購買意欲も下がってきます。

こうなることで、物の価値とお金の価値が安定してくるのでしょう。たぶん。

これが欧米で起きている現象なのだそうです。日本とは全く違いますね。

欧米は、物の価値があがるに比例して、給与も上げざるを得ず、両方が上がることで経済成長していると

なります。しかし、今の日本は逆。原材料があがるので、仕方なく物の価値〈値段〉が上がっていますが、

給料が増えない。儲かっている企業であっても、儲けを企業の貯金に回して、働く人の給与に反映しないの

です。なぜなら、何かあった時、企業が倒産しないように、企業は体力をつくることにしているみたいです

それが、内部留保と言われるものです。内部留保とは、企業の貯金の事です。

日本では、何故か知りませんが、バブルが崩壊して以降、国民はお金を回すよりも、お金を使わない方向に

価値観が向かいました。だから企業が怖くて値上げできないのです。値上げしたら、買わなくなるから。

値上げが成功し、従業員の給料に反映されれば、物価も給料もあがって、経済成長を遂げていくのですが、

日本は過去30年、経済成長できていないのです。これが失われた30年と言われる意味です。

しかし、今起きていることは、原材料が高騰しているので、企業も仕方なく値上げせざるを得ない状況

となっており、さらに言えば、最低限度の値上げで留めようとすれば、従業員の給料まで反映されず

原材料費だけを賄うことで精一杯となり、値上げ分が海外に流れるだけで、日本にとって一つも良いこと

が起きないのです。せめて、ここで従業員への給料も値上げする覚悟で、国民全員が共有意識をもって

経済成長に向かって進めればいいのに!と思います。

経済成長という観点からすれば、日本人の節約志向は、いけない事なのかもしれません。 

節約志向という価値観を大事にしたいのであれば、経済成長を捨てなければなりませんね。

経済成長ではなく、「勿体ない」「有難い」など、そこに価値観を置く生き方も、私は素敵だと思います。

ただし、世界から経済的には後れをとることとなります。より円安になって、海外旅行などにはいけなく

なるでしょう。今起きていることは、欧米が経済成長しているのに、日本は経済成長が見込まれないから

円が売られて、ドルが買われるという、円安進行が進んでいるのです。

円に価値がなくなっていると思われているのです。