親が元気なうちに、聞いておきたいことがあります
親が亡くなった後で、
「あの時、聞いておけばよかった」と思うことがあります。
でも、親が生きている間に、何を聞けばよいのかは、意外と言葉になりません。
昔のこと。
家族のこと。
大切にしてきたこと。
言えなかった思い。
後悔していること。
子どもに伝えておきたいこと。
聞いておきたいことは、たしかにある。
しかし、いざ聞こうとすると、
どう切り出せばよいのか分からない。
親に踏み込みすぎる気がする。
急に老いや死を意識させてしまう気がする。
自分自身も、何を聞きたいのか整理できていない。
そのようなことは、決して珍しくありません。
西照寺では、そうした思いをきっかけに、「親に聞いておく10のこと」を作成しています。
エンディングノートではありません
「親に聞いておく10のこと」は、 親の人生をきれいに纏めるためのものではありません。
感動的な言葉を引き出すためのものでもありません。
家族の歴史を完成させるためのものでもありません。
相続や葬儀の準備だけを目的にしたものでもありません。
西照寺が大切にしたいのは、親が生きているうちに、その人が大切にしてきたことに、少しだけ触れることなのです。
親を「親」としてだけではなく、 ひとりの人として見つめ直す入口。
子ども自身が、 本当は何を聞いておきたかったのかに気づく入口。
そのようなものとして、「親に聞いておく10のこと」を考えています。
親子だからこそ、聞けないことがあります
家族だから、何でも話せる。
そう思われることがあります。
でも、実際には、親子だからこそ聞けないことがあります。
子どもに心配をかけたくない親がいます。
親に踏み込みすぎたくない子どもがいます。
今さら言うのは照れくさいことがあります。
言った後に、関係が変わってしまう気がすることがあります。
親が黙っていたのは、何もなかったからではないかもしれません。
子どもが聞けなかったのは、 関心がなかったからではないかもしれません。
近い関係だからこそ、言葉になりにくい思いがあるのです。
問いは、答えを急がせるものではありません
「親に聞いておく10のこと」は、親にすべて答えてもらうための質問集ではありません。
問いがあっても、 すぐに聞けるとも限りません。
親も、すぐには答えられないかもしれません。
子ども自身も、何を聞きたいのか分からないかもしれません。
聞いてよいことなのか迷うこともあるかもしれません。
それでよいのだと思います。
問いは、答えを急がせるものではありません。
まずは、
「自分は親に何を聞いておきたかったのか」
「なぜ、それを聞けなかったのか」
「もし聞けないまま別れたら、何を後悔しそうなのか」
そのようなことに、少しだけ気づくための入口です。
家族ではないから、話せることがあります
親に聞く前に、まず自分の中にある思いを、誰かに話してみることで、少し見えてくることがあります。
「親に何か聞いておきたい気がする」
「でも、何を聞けばよいのか分からない」
「親にどう切り出せばよいのか分からない」
「今さら聞くのが怖い」
「亡くなった後に、何も聞けなかったと思うのが怖い」
そうした思いを、いきなり親に向けなくてもよいのだと思います。
家族ではない人に話すことで、少しだけ言葉になることがあります。
それは、家族の代わりになるという意味ではありません。
家族だからこそ担えることがあります。
家族だからこそ分かることがあります。
ただ、家族ではないからこそ、 急かさずに聞けることもあります。
西照寺では、そのような聞き方を大切にしたいと考えています。
「親に聞いておく10のこと」で大切にしたいこと
西照寺がこの取り組みで大切にしたいのは、無理に話を聞き出すことではありません。
深い話をさせることでもありません。
人生を整理させることでもありません。
感動的な言葉を引き出すことでもありません。
言いたくないことは、言わなくてよい。
思い出したくないことは、思い出さなくてよい。
言葉にならないことは、言葉にならないままでよい。
それでも、もし少しだけ話せることがあるなら、 その言葉を大切に聞く。
西照寺では、そのような姿勢で「親に聞いておく10のこと」を作成しています。
現在、無料配布に向けて準備しています
「親に聞いておく10のこと」は、現在、仮作成としてVer1を無料で配布しています。
必要とされる方は、西照寺公式LINEから受け取ることができます。
西照寺ホームページ内の「LINEで問い合わせ」から友だち登録をしてお受け取りください。
また、親に聞く前の迷いや、 何を聞けばよいのか分からないという思いがある方も、必要に応じてお問い合わせください。
西照寺では、家族の中では言葉になりにくい思いを、 静かにお聞きする場についても、少しずつ準備を進めています。
西照寺からのお願い
この取り組みは、親に必ず何かを聞かなければならない、というものではありません。
親に話すことを迫るものでもありません。
家族の関係を変えようとするものでもありません。
後悔しないことを保証するものでもありません。
ただ、親が生きているうちに、その人が大切にしてきたことに少しだけ触れてみる。
そして、子ども自身が、「本当は何を聞いておきたかったのか」に気づく。
そのための、静かな入口でありたいと考えています。
詳細については、以下にリンクするnoteの連載記事において投稿しています。
第1回「親が亡くなった後、本当に聞いておけばよかったと思うこと」
