日記

護美箱

こんにちは 副住です。
住職、昨日はすみませんでした。
ゴミ掃除をしているとは気がつきませんでした。
気付いた時には、終わりかけ・・・
さて、昨日のブログはゴミ箱というテーマだったので、ひとつ思い出したことを。
もう10年ほど前になりますか、私がまだ京都に住んでいた時の話です。
秋に友人が遊びにきたので、共に観光しにまいりました。
場所は嵐山の天龍寺です。お寺の境内に入るや、落ち葉一つない
とても手入れがなされた空間に驚かされました。
“きれいだな”と一言。すこし歩くと、ゴミ箱がみえました。
ゴミ箱には張り紙がしてあり、護美箱と書かれてありました。
なるほど。この箱が境内の美しい空間を護ってくれていたのか!
中を覗くと、落ち葉や紙くずなどのゴミが入っておりました。
消費社会の日本では、当然の如くゴミは邪魔者として扱われています。
しかし、よくよく考えると、ゴミがあるから“汚れ”に気付き“汚れ”があるから反対の“美しさ”が分かるのでしょう。
「美しさを護る箱」その陰にはゴミという“汚れ”が隠されてあるのです。
本当の美しさがわかるのは、ゴミという陰にも視点が注がれた時でありましょう。
その時、ゴミはお陰様として頂けるのです。