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お彼岸にすること

おはようございます。副住です。
昨日はお彼岸の入りでしたので、お墓参りに来られる方々が多かったです。
また、暖かい一日でしたので、お墓参り日和となったことでしょう。
お彼岸はお中日(春分の日と秋分の日)を挟んで、前後3日づつの一週間です。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇って、真西し沈む日です。
浄土真宗では、太陽が沈みゆく真西に西方極楽浄土を想い、大切な仏縁としてお勤めが営まれます。
法然聖人(親鸞聖人のお師匠さま)が定められた浄土三部経というお経があります。
浄土三部経は、浄土真宗の拠り所の経典でもあります。
三部経(サンブキョウ)といわれるのですから、三つのお経があるということです。
一つ目が『仏説無量寿経』(ブッセツムリョウジュキョウ)
二つ目が『仏説観無量寿経』(ブッセツカンムリョウジュキョウ)
三つ目が『仏説阿弥陀経』(ブッセツアミダキョウ)
この中の『仏説阿弥陀経』の中には、初めから
「如是我聞一時仏在舎衛国祇樹給孤独園与大比丘衆千二百五十人
倶皆是大阿羅漢衆所知識長老舎利弗(中略)・・・
 爾時仏告長老舎利弗従是西方過十万億仏土有世界名曰極楽其土
有仏号阿弥陀今現在説法舎利弗彼土何故名為極楽其国衆生無有
衆苦但受諸楽故名極楽」
とでてきます。
意訳すると、
「 以下のように、わたしは聞きました[如是我聞]。ある時[一時]、お釈迦様は舎衛国というインドにある国の
祇樹給孤独園という園におられました[仏在舎衛国祇樹給孤独園]。
大比丘(僧侶の別名)の方々、千二百五十人と一緒でした[与大比丘衆千二百五十人倶]。
みなこれ大阿羅漢という偉い位の方達でした[皆是大阿羅漢衆所知識]。
有名な長老の舎利弗さんや(中略〈中略部はそこにおられた偉いお坊さん達の名前が記載されてる〉)[長老舎利弗]・・・
そのときお釈迦様は、長老舎利弗さんに告げられました[爾時仏告長老舎利弗]。
これより西方に、十万億の仏土を過ぎて世界があります。極楽と名づけられています[従是西方過十万億仏土有世界名曰極楽]。
その土には仏様がおられます。阿弥陀と号するのです[其土有仏号阿弥陀]。
いま現におられまして、仏の教えを説いておられるのです[今現在説]。
舎利弗さん、その土がどうして極楽と名付けられているのかというと、[舎利弗彼土何故名為極楽]
その国におられる衆生には、諸々の苦しみが有ることが無いのです[其国衆生無有衆苦]。
ただ、諸々の楽を受ける為に極楽と名付けられているのです[但受諸楽故名極楽]。」
このように書かれてあります。こう見ていけば、皆さんもお経が読めるでしょう?
お経って漢字だらけで、難しい専門用語も沢山でてくるし、意味が解らないですからね。
呪文みたいに思われてる方もいるかもしれませんが、こう見ると、呪文ではないことが判ります。
さて、『仏説阿弥陀経』の初めには、上記のように書かれてあるわけです。
その後、西方極楽浄土の世界について、詳細に綴られてあります。
ただ、今このブログでは、お彼岸のことについて視点をあてているので、そちらの詳細は綴りません。
お彼岸は太陽が真東から昇って、真西に沈むという自然の摂理によって方角を確かめることができる貴重な日です。
太陽が沈みゆく真西には、『仏説阿弥陀経』に説かれてあるように、阿弥陀仏の極楽浄土がみられます。
そこで、昔から亡くなった方が極楽浄土に往かれたと受け止める方々が、お彼岸という機会に故人を偲ぶとともに
西方極楽浄土をお参りしてきたのです。とても大事な仏縁です。
お彼岸で大切なのは、故人を偲ぶと共に、故人から賜った仏縁を通じて 阿弥陀仏の教えを聞いていくという「やるべき事」があるのです。
どうぞ、お墓参りだけでなく、お寺で営まれるお彼岸の法要にもご参列ください。