日記

ご葬儀

こんにちは 副住です。
今年は穏やかな日が多いですね。
今日もとても良い天気です。
ところで、西照寺に所属(僧侶の籍をおいているということ)する僧侶は、住職と副住職、
さらに、もう一人の衆徒(シュトと読みます。意味は西照寺に属する僧侶という意味)がおられます。
願海(ガンカイと読む)さんです。
これまで、あまりご紹介してきませんでした。
というのも、対外(西照寺の外という意味)の重責を担ってもらっているので、西照寺内での認知度もさほどありません。
これまで、あえてそのようにしてきたのです。これから数年も、そうなると思います。
ただ、この度、願海さんのお母堂さまがご往生され、今日はお通夜が勤まります。
色々な関係で、練馬のお寺さんにて私が勤めさせていただくこととなったのです。
せっかくお母堂さまのご縁を頂戴したのですから、
ブログで願海さんのご紹介をさせていただくこととしようと思います。
 
そもそも願海さんと西照寺が関係を持つこととなったのは、
願海さんと私(副住)達のグループが行った、勉強会からでした。
つまり、西照寺というより、副住との関係からだったのです。
もう数年前ですが、東京大学で仏教の教鞭をとっていた願海さんと私達のグループは、
あるご縁を通じ東大で勉強会をさせていただくこととなりました。
数年経って、願海さんは浄土真宗の教えの素晴らしさと、私達との人間的な繋がりから、
浄土真宗の世界に身をおくことを決断されました。
東大で教鞭(要は教授ですね)をとっていたわけですから、引く手あまただったようですが、
先生は仏門の実践に興味があったようで、僧侶としての生き様を遂げたいと、こちらの世界に入ってこられたのです。
東大の教授って、近寄り難いな・・・と思っていましたが、実際は全然そんなことありません。
自分の信念を大切に、そして人間的であって、気持ちを大事にします。
偉ぶるそぶりもないし、謙虚でもあります。ユーモアもあるし。
私は色々と教えていただきました。
 
願海さんは、たまたまですが西照寺に所属することになりました。
以後、仏門の世界に入り、現在は特に宗派(本山)で浄土真宗の教えの伝道の為、活動をされています。
もちろん、西照寺に属しているのですから、いずれは西照寺でも活躍してもらうのですが、
今は宗派の方で活躍いただいているのです。
そのお母堂さまが先日ご往生され、今日がお通夜ということなのです。
人間の世界は出会ったならば、いずれ別れねばなりません。
人間としての別れは辛いですが、しかし、浄土真宗の世界観は、今生での命が終わっても、引き継がれて往く世界があります。
それが極楽浄土、つまり仏様の世界なのです。故人は人間から仏様となられたのです。
その仏様の世界を表現したものこそ、お寺の本堂なのです。
願海さんは以前から、お寺で葬儀ができたら、とっても安心できると話していました。
その通りですね。だって、亡くなった方が往かれる世界を表しているのですから、
仏様の世界と繋がる場所こそ本堂なのだから。
それを直感で感じたのですから、願海さんは鋭いですね。
 
葬儀を別れだけで終わりにしてはいけません。
人間としての別れではありますが、同時に仏様との出遇いの機会でもあるのです。
死んで終わりの世界ではなりません。死んでからも繋がっていく世界があるのが、浄土真宗です。
皆さんは毎日お仏壇に手を合わせてますか?