日記

山の裾野

おはようございます。副住です。
昨日のブログに綴った内容であるお寺の存続を考える時、
「山の裾野部分が大事」とのことですが、その内容は、
釈徹宗さんが本に書かれていたことなのです。
釈さんは、浄土真宗の僧侶で、相愛大学の教授。
現在の浄土真宗本願寺派で社会的に知られた方かもしれません。
池上彰さんや宮崎哲弥さんから対談者として選ばれている方です。
私も、これまで何度か釈さんと対談や、シンポジウムで釈さんを
パネラーとして迎え、その際、司会を務めるなどご一緒させて
いただきました。とても鋭い方ですし、学ぶことが多い方です。
その釈さんの本を読んでいた時、先述の「山の裾野」の内容
があったのです。
釈さんは、社会とお寺を繋いでいる一番強い部分は
「山の裾野」だと言うのです。
つまり、山頂である「教え」から派生した、
山の裾野部分にある「文化」。
その「文化」こそが、多くの人々との接点を作る場所であるというのです。
裾野は山頂よりも広いです。
だから多くの人と接点がもてる場であるというのです。
一方の山頂は登るまで大変だし、一部の限定された人々にしか接点ができません。 
ですから、お寺が時代時代の社会の人々から存続要請を
得る可能性があるのならば、それは一番多くの人々とお寺が
接点をもつことができる「文化」にあると言えるわけです。
多くの人にとってお寺が一番身近に感じる部分こそが、
実は山の裾野部分である「文化」にあると釈さんはご指摘くださいました。