日記

日本 近代化で手放したもの

おはようございます。住職です。

「日本人が大事にしてきた特徴」・・・私が思うその一つは、武家社会の礎ともなっていたであろう、

「命がけの覚悟で生きる」という精神でしょう。換言すれば、諸行無常を味わう感性、文化。

あるいは、連帯性の中で培われてきた一体性。繋がり。以心伝心と言われるような、旧来日本人が有してい

た感覚。少し解りづらいことを言うならば、現代の私たちの普通の感覚である「私」と「あなた」という区

分けが、昔はそこまで無かったかもしれないのです。もっと、「私」と「あなた」が分離していなかった。

ここら辺の日本文化の特徴を手放す契機となったのが、私はおそらく明治期の近代化なのではないか?と今

は思っています。

きっと今の日本は、明治期の変革以後の感覚を踏襲しているのだろうと思うのです。その意味では、もはや

武家社会に根付いていた感性や文化とは疎遠になっている可能性が高い。

今、日本は経済でも技術でも、世界の潮流から取り残されていく方向に向っています。今後は人口も減って

いくし、国際的な影響力も立ち位置もドンドン弱体化していくことでしょう。