こんにちは 住職です。
今の日本人は、おそらく明治期以来、欧米文化を受け入れてきたことで、個別主義が当然となっています。
しかし、その歴史を振り返ってみれば、明治期以降の事だと推測すれば、長くて150年くらいのものです。
それまでの集団主義から個別主義へと一気に変わっていったのだったら、その価値観を急に受け入れていく
過程で、間違った個別主義(行き過ぎた個別主義)を私たちは作り出してしまった可能性もあると思ってい
ます。
今回のコロナでも、感染症であるにも関わらず、感染した人が悪い!自己責任だ!などと言われているよう
な状況をみると、私はそう感じています。
そもそも歴史的にみても、欧米各国は国が地続きで、大陸には多民族がいるわけです。
紛争は常に警戒しなければならないし、敵が多いわけだから、戦わないといけません。
農耕民族よりも、狩猟民族として勝ち残ってきた民族が多いでしょうから、身体も大きいし、強いし、自己
主張だって激しいのかもしれません。
そのような背景を持って歴史が紡がれてきた欧米文化とは、一人でも競争に勝っていく道を歩んできた文化
ともいえるでしょう。
一方、日本は島国です。同じ民族だから、地続きの大陸ほど紛争はなかったのでしょう。
さらに、農耕民族だったこともあり、身体は小さい。お互い助け合って生きていく道を選んだ民族です。
自己主張よりも協調性を大切にしてきた民族であるともいえるでしょう。
競い勝ち残っていくのではなく、互いに助け合った協力して生き残っていく道を歩んだ民族なのかもしれま
せん。