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存在の証④

石板とデータをつなぎ、家族の記録を未来へ残す

「存在の証」では、石板だけですべてを残そうとは考えていません。石板には限られた情報しか刻めないからです。そこで考えているのが、石板とデータを組み合わせる方法です。

石板は家族の記録への入口

例えば、石板にQRコードやICなどを組み合わせます。そこから、その家や故人に関する記録へつなげることができます。ただし、すべてを誰にでも公開するという意味ではありません。公開できるもの。家族だけが確認できるもの。寺院が管理するもの。情報によって扱いを分ける必要があります。

データだから残せる情報

データであれば、

・昔のお墓や墓誌の写真
・家系図
・元のお墓の所在地
・墓仕舞いの年月日
・家族に伝わる話
・故人の職業や出身地
・本人や家族が残した言葉

など、石には刻みきれない情報も保存できます。こうした情報が組み合わさると、単に「○○という人がいた」というだけではなく、その人がどのような家族の中にいたのかを少しずつたどることができます。

完璧な記録でなくても構いません

存在の証は、家族史を完全に作り上げるためのものではありません。分からないものは、分からないままで構いません。残したくないものは、残さなくても構いません。写真一枚。名前一つ。「祖父は大工だった」という一文。その程度でも、未来の人にとっては手掛かりになることがあります。

次の世代に管理を押し付けない

墓仕舞いの理由の一つに、「子どもに負担を残したくない」という思いがあります。そのため、存在の証そのものが新しい負担になってしまっては意味がありません。記録を見るかどうか。西照寺を訪れるかどうか。そこから先の家族が新しい記録を追加するかどうか。それは、その人自身が決めることです。

西照寺が考えているのは、「守り続けなければならないもの」を残すことではなく、「必要になったときにたどれるもの」を残すことです。

次回は、なぜこうした記録を寺院が預かるのかをご説明します。

西照寺は、家族に今すぐ渡せない言葉や、未来に届けたい本人の思いを、本人の言葉のまま静かに預かる寺院です。

  • 住所:埼玉県東松山市大谷2560-4
  • お問い合わせ:0493-39-1445