おはようございます。住職です。
やがて、大正、昭和と時代が移行していくことになります。
大正から昭和にかけて、この頃に大問題が起こります。
戦争です。
多くの戦死者をだし、外国の戦地で命を落とされ、遺骨がどこにあるのかさえも判明しない人も多くおられ
ます。
大きな悲しみを引き起こした戦争。
絶対に繰り返してはいけないと思います。
戦争はやってはいけません。
私もそう先輩方から聞いています。そして、記録を見ています。
自分は経験していないけれど、体験された先輩方は絶対戦争はやってはいけない!と伝えてくれています。
体験者の皆が口をそろえて戦争は絶対やってはいけない!というのですから、絶対ダメなのです。
その戦争で命を亡くされた方々を顕彰する為に、多くのお墓も建てられました。
遺骨が無くても、多くの顕彰碑だけは建てられています。
このような悲劇によって、おそらくお寺では戦死者に対して追善供養(浄土真宗では追善はできないのです
が)も多く営まれたのだと思います。
その方々の命を踏まえて、現在があると思うと、やはり大切に考えねばなりませんね。
若くして死にたくなかったことでしょう。元気な身体で、恐かったことでしょう。悲劇です。
大きな悲しみを踏まえて、日本は敗戦しました。
荒廃し、GHQと日本政府とのやり取りで新憲法が整えられ、以後の日本が歩む土台が整えられたのです。
もはや敗戦国ですから、おそらくGHQ(特にアメリカ)の強い影響力を受け入れ、新たに整えられた憲法
の土台には、私達日本人の文化の根本でさえ、踏襲されているのかどうかも今となっては疑問です。
当然、戦争に至るまでの日本人の価値観の一部か、大部分なのか、今となってはわかりませんが、その価値
観を憲法に踏襲されることはなかったのだろうと思われます。
であれば、今の私達日本人は、この時に大きなもの(日本人としてのアイデンティティみたいな核心的価
値)を失っている可能性はあると私は思います。
敗戦後、残された日本人は必死に頑張ってくださいました。
やがて高度経済成長を遂げ、日本国民は、経済的に豊かになることができました。
1970年代から80年代の前半は、世界で日本人の評価は素晴らしかった!と聞きます。
今は随分後退してしまいましたね。