おはようございます。住職です。
残念ながら、日本の現況は、きっと明治期以前の日本文化の特徴(核心)を踏襲していません。
むしろ、明治期に一気に日本社会を近代化させる為、それまでの日本文化を形成してきた核心を問う事な
く、近代化に伴って付属されてきた欧米文化を必然的に受容してしまうこととなったのだろうと思っていま
す。
その歪が今後の日本をさらに悪い方向へと進めてしまう可能性さえあると危惧しています。
因みに、私が思う欧米の文化の特徴というのは、キリスト教に通じるように、個別主義が土台となっている
文化です。個という文化です。
キリスト教は神と私の契約が大事になります。神と私は個として、それぞれが契約をするのです。
神も個人もお互い別個なのです。
だからこそ、欧米の文化の基本は、自分は自分、他人は他人と考えていきます。お互い別人格なのです。
現在の日本人もこちらの感覚ですね。だからこそ、自己責任論がでてきます。
私が悪いことをしたならば、私が責任をとるのだ!という考え方です。
明治期に、日本は近代化と同時にこの価値観が入ってきたのだろうと思われます。
さらに第二次世界大戦後で敗戦した日本は、アメリカの影響を猛烈に受け、さらに著しく社会は欧米思想
(文化)に染まっていきました。
今の日本人の土台には、おそらく明治期以降に受け容れてきた欧米文化が自然と横たわっているのだろうと
思います。
でも考えてみて欲しいのです。もともとキリスト教の影響を強く受けて発展してきた欧米文化を、明治期以
降に日本が取り入れて、同じ土俵で欧米人と勝負して勝てるでしょうか?
勝てるわけがありません。本場は欧米人の方だから。