おはようございます。住職です。
昨日のブログとは別な視点で、不勉強な私が思うことですが、不思議に思うこともあります。
それは日本語と英語の一人称・二人称を表す言い方です。
一人称とは、「自分」のことを呼ぶ言い方です。
例えば、日本語であれば「私」「自分」「ぼく」などです。英語であれば、「I」でしょう。
二人称は、日本語であれば「あなた」です。英語だと「YOU」です。
ただ、ここで不思議なことがあります。
日本語の一人称は、時に二人称ともなり得る!ということです。
例えば、相手に対して「自分、お腹空いてる?」と聞く場合、時としてありますよね。
日本人であれば、まあ通じなくもないですね。
しかし本来は、「あなたお腹すいてますか?」でしょう。
また、一人称で「我」ですが、乱暴な言い方として、相手のことを「われ、なにしとんじゃい!」なんて言
うこともあります。
「ぼく」についても同じです。
一人称の「ぼく」ですが、それを「ぼく、お腹空いてる?」などと小さい男の子に言う場合があります。
何が言いたいかと言えば、本来一人称を意味する呼び名を、相手方、つまり二人称として用いてしまう事が
あるのです。
また、それで意味も通じてしまうのです。でも、英語ではそんなことはあり得ないでしょう。
「I」は一人称のみです。二人称は「YOU」。別なのです。
これらを考えて見ると、もしかしたら日本人は、相手の立場に自分を置き換えてしまうことが、文化の中に
あったのではないか!?と、つい思ってしまうのです。
なぜなら、英語ではあり得ない表現だからです。
考えすぎかもしれませんが、欧米文化では、個別主義ですから自分と相手は別人格。
当然ですね。しかし、集団主義をとってきた日本は、もしかしたら自分と相手との境界線が、欧米文化より
も低い可能性があるのではないだろうか!?とさえ思うのです。
その証拠が、相手の立場に自分を置き換えてしまう!という表現方法。
一人称を二人称にしてしまう!という表現方法。ここに感じてしまうのです。
また、その表現方法に私たち日本人は、違和感を覚えない、自然と受け入れてしまえる素地が、今の私達に
も残っている可能性さえあると思えてきます。
相手の事を自分に置き換えて考えることができる。
これも、もしかしたら日本人としての特徴かもしれません。
さらに言えば、欧米人には真似できない特徴なのかもしれません。