おはようございます。住職です。
日本中が高度経済成長で一億総中流社会と言われるように、誰もが同じような生活を送ることができた時代
がありました。
1970年代~1980年代の頃です。

まるで理想の共産主義国家のようですね。格差があまりない豊かな社会です。素晴らしいですね。
この頃、お寺も豊かになりました。
国民が豊かになり、かつご先祖(特に戦争で亡くなった若かりし父や祖父など)を大切にされる気持ちが強
かったのです。
高度経済成長と共に、ご葬儀が派手になり、参列者も多く、ご法事などにもお金をかける時代だったので
す。

これは経済的流れと比例しているように思います。
この時、お寺も豊かになることができたのです。
明治時代に懸念化されたお寺の根本的な運営問題も、檀家制度の名残りと、戦争と高度経済成長によって、
結果的にその核心は先送りされることとなったのだと私は思います。
やがて、バブル経済が崩壊し、1990年以降今に至るまで、日本は失われた30年と言われるように、経済成長
しないままの状態が続いています。
給与は上がらないどころか、むしろ微弱かもしれません。
物価も上がらず、世界の他国と比較しても、日本は相対的に弱体化しています。
今では世界一、物価が安い先進国のようです。先進国なのか?とも思ってしまいますね。