日記

中国と日本 どうなっていくの?

おはようございます。住職です。

昨日の続きを綴ってみます。

第二次世界大戦の終戦が1945年です。日本は降伏文書を調印します。

その時の戦勝国の一つであった、中華民国は国際連合の設立メンバーとされています。

従って、日本が統治していた台湾についても、GHQから委託される形で、中華民国が台湾を実行支配

することとなるのです。これは1945年の話しです。

しかし、それから数年で中華民国は中国共産党と内紛を起し、影響力が低下。

中華民国政府は、台湾に追いやられ、その責任をとって当時の中華民国代表の蒋介石は、辞任。

1949年、中国の大陸では、中国共産党が中華人民共和国を建国することとなります。当時の主席が毛沢東。

こうなってくると、国際連合も中華民国と中華人民共和国との関係に、どう理解すべきか微妙になってきま

す。第二次世界大戦を終えるにあたって、当時の戦勝国がある種の今後のルール作りをしたわけです。

しかし、その一国が内紛によって政権が変わってしまった。しかし、台湾には未だ中華民国政府が残存。

大陸では、新たな中華人民共和国が建国。中国共産党政権がでてくる。

当時は、中国共産党もまだ、国際連合と対立できる力を有していなかったわけですから、台湾の取り扱いや

中華民国政権との関係性も曖昧にしながら、力を保有する時間を確保していたのかもしれません。

しかし、ここに来て中国は大きな力を有すまで成長し、アメリカと対立するまでの国となりました。

自分達が作ってきたわけでもない、これまで勝手に作られてきた国際的ルールに、どうやって自分達の

ルールを適応させるか、それを実現させる為に、動いているのだと思われます。

そもそも、抗日運動から派生してきた中華民国政府も、中国共産党も、その素地には抗日があったわけで

どの道、日本は難しい状況に置かれ続けるのでしょう。もちろん、共産党が倒れれば新たな政府となるので

しょうから、そもそもの根底的思想が変わる可能性がある為、その時はわかりませんが、

表向きには、中国共産党とは難しい関係が続いていくのだろうなと私は思っています。

さらに、台湾ですが、そもそも台湾国民は日本の統治下が数十年あったわけで、まして未だに台湾からは

反日的な動きはありませんから、過去の統治下において、それなりに酷いことはされていないのだろうと

私は勝手に思っているのです。また、台湾は親日家の方も多かったですし。

しかし、その台湾も第二次世界大戦後は、中華民国政府に統治されてきたので、その後はどうなのか?

は理解しかねています。

現在の台湾も、おそらく価値観としては、中国寄りの政権もあるでしょうし、今の蔡英文総統は

中華民国の政治家であり、中華民国総統なのです。

どうも、聞いていると価値観も民主主義を有しているようですから、一つの中国と言いながら、

これらの違いは大きな違いですし、今後の台湾を取り巻く状況は非常に複雑だと思います。

本当に、ウクライナとロシアの関係そっくりの部分もあるのです。

ウクライナはNATO入りしようと思って動いていたことにロシアが反発し、あのような

現状となりました。ロシアの言い分では、もともと一つだったではないか!

ロシア的な価値観でなければ困るのです。それに対して、ウクライナのゼレンスキー政権は、NATO加盟

に積極的でした。いわゆるロシアに警戒心を抱く時点で、民主主義的価値観が入り込んできていたと

見なされてしかるべきなのかもしれません。

これらの状況は、今言われているウクライナとロシアの問題は、そのまま台湾と中国の問題と合致しそう

なのです。ただし、ちょっと違う点は、中国と台湾の立ち位置です。

ウクライナとロシアは、それぞれ独立しています。しかし、台湾は一つの中国問題があるので、ここを

どのように世界が理解していくのか。一つの中国であるならば、内政問題になってしまう。

だから、ペロシ下院議長が台湾を訪問した事実が、中国の反発を招くのです。

アメリカも一つの中国に理解を示したではないか!との中国側の主張なのでしょう。

しかし、中国には数年前の香港の問題がありました。香港はイギリスの植民地でした。それが私が高校生の

頃、中国に返還されたのです。ですから、香港の価値観は民主主義的価値観が拡がっていました。

だからこそ返還に際し、イギリスと中国共産党との約束で、50年間は香港に高度な自治を認める

「一国二制度」を保障したはずです。それを25年という時限で、中国は勝手に中国の自治を適用できるよ

う制度を変更し、強制的に香港の統治を果たしてしまいました。

これでは、国際的な約束が守れない国だと言わざるを得ません。

約束が守れない国は信用ができなくなるわけで、台湾問題に関しても、中国政府を信用できないからこそ、

複雑化しているわけなのだろうと思います。

やはり、約束は契約ですからね。信頼が大事になるのは確かです。

政府や政権が変わったからといって、あるいは人が変わったからといって、これまでの約束が反故となって

しまうような形では、国と国との約束など結べませんからね。

それにしても、これまで振り返ってきたように、第一次世界大戦の頃の中国と日本の関係や、世界的な動き

は、日本で言うところの戦国時代に似ています。各国の支配権、影響力強化などに向けての動きです。

その後に、日本の戦国時代が終わり、豊臣秀吉が天下統一を果たしました。

これに引き続いて徳川家康が江戸幕府をひらき、300年近い安定政権を築きました。

対して、世界ではアメリカが統一を果たそうとしましたが、一時的に冷戦が終わってた後はそこに

近づきましたが、中国の台頭によって、世界統一は果たせず仕舞い。

天下統一を果たし、安定勢力を確保する為に、徳川幕府はライバルとなる有力大名の力をそぎ落とす

為に、参勤交代を行ったり、工夫をしていました。

しかし、アメリカはそこまでできていません。中国の力はライバルとして益々強まり、ロシアでさえ

経済制裁をしながらも、戦争をとめられず、逆に物価高となり、こちら側も大変です。

このようなパワーバランスであると、安定は難しいものでしょう。

これまでの時代は、日本も数十年間安定していたように思われますが、今後はそうもいかないでしょう。

もしかしたら、アメリカを中心とする民主主義価値観の国々ではありますが、アメリカがライバルに倒され

てしまうような事があれば、あるいは、ライバルによって力負けするような事になれば、世界の常識は

一気に変わってしまうのです。そのような意味で言えば、この世界は弱肉強食なのかもしれません。

今後の世界はどうなっていくのか? 台湾問題は、第二のウクライナ問題として世界の流れの中にあり

その行方によって、今後の世界の常識がどうなっていくのか、ある意味見えてくる部分もあるのだと思いま

す。案外日本は、この問題に巻き込まれる立ち位置にいると思われるので、早い段階において、この国の

近未来が見えて来そうに思います。