おはようございます。住職です。
昨日、朝日新聞のネット記事でした。
記事のままですが、「核軍縮」「核不拡散」「原子力の平和利用」を三本柱とする「核不拡散条約」
(NPT)の会議が最終日を迎え、ロシアが同意をせず、否決されたと報じられました。
ロシアが、当会議の「最終文書」の採択で、どの箇所に同意をしなかったのかは不明ですが、基本的に
当会議の内容は、「核軍縮」「核不拡散」「原子力の平和利用」の三本柱からの逸脱はないでしょうから
ロシアの否決内容が不明ではあるものの、普通に考えれば、これまでの世界の核に対する常識が崩れてきて
いることを表しているのだろうと推察します。
つまり、ロシアがウクライナに侵攻する以前は、NPTの会議で世界的なコンセンサス(意見一致)がとれて
いたわけで、そこには、核に対する上記三本柱の内容が重んじられていたのだと思います。
それほど、核は人類にとっても世界にとっても、大変な脅威であるわけで、特に核を保有する国々のコンセ
ンサスがなければ、安心できない世界となってしまうわけです。
これまでは、コンセンサスがとれていたわけで、だからこそ、それが当たり前の姿でした。
だからこそ、今後の世界では核は使われないし、戦争も起きないよ!と言われていたのです。
それがロシアがウクライナ侵攻を始めた今年の2月以降、核の使用さえも仄めかしたプーチンの発言以降、
当たり前のコンセンサスさえ、合意できない状態に。
大変な世界になってしまいました。
今後の世界では、核戦争もあり得る!という考えも現実味を帯びます。
もちろん、そんな事考えたくもないし、あり得ない!と思いたいです。
しかし、もう現時点で、それはあり得るのだと思います。
人類は愚かです。
もはやここまでくると、NPTだろうが、国連だろうが、常任理事国だったロシアがこうなってしまった以
上、以前のように纏まることは難しいでしょう。特に、短期においては。
だからと言って、気持ち的にはロシアを常任理事国から外し、制裁を!と思いたいけど、それをやると
ロシアは中国と組んで、新しい自分達中心の秩序を構築しようとするでしょう。
世界は、これまでの旧来型の世界秩序と、新しい世界秩序の真っ二つとなってしまうでしょう。
それをさせない為には、ロシアを取り込みながら、弱体化させていくしかないのだと思います。
あるいは、中国を取り込み、ロシアと新しい秩序をつくらないように、繋ぎ留めておく必要がありそうです
。
中国的には、ロシアと新しい世界秩序を構築する動きをしだしてもおかしくなさそうです。
もし、そっちに舵を切るならば、台湾侵攻が始まるでしょう。
しかし、現時点では、そこまでいっていない。
アメリカは中国が台湾に侵攻しないように、目を光らせている。
これらの動きを見ていると、未だ中国は現状の秩序に留まっている方が、新しい秩序を構築するよりも
都合が良いと判断しているのでしょう。
新しい秩序構築に向けて、台湾を侵攻すれば、もしかしたらアメリカと戦争となるかもしれないし、
犠牲が大きいと判断しているのかもしれません。
いずれにしろ、今はまだ様子見なのか、損得勘定で、現状維持の方が傷は浅いとの判断なのでしょう。
しかし、状況が変わってくれば(例えば、アメリカの弱体化や他国への無関心姿勢など)、もしかしたら
中国は動くかもしれませんね。その時、我が国、日本はどうなってしまうのでしょう?
状況によって、右往左往するような慌てふためく日本となるのでしょうね。
今のうちから、覚悟を決めておくなり、方針くらいは決めておいて欲しいものですね。
それが政治家だと思います。状況状況によって、政治は変わるとは思うけど、独立国としてのアイデンティ
ティーくらいは持っておかないと、示しておかないと、相手国からバカにされてしまいます。