おはようございます。住職です。
そもそも長らく日本社会に根付いてきた武家社会は、個別主義だったと思いますか?
おそらく今の私たちと同じような個別主義ではなかったでしょう。
個別主義(言い換えて個別社会)ではなく、家主義(家社会)でした。
もう少し拡大解釈すれば、一族主義(一族社会)だったはずです。
日本ではそんな武家社会が700年ほど続いてきたのです。
歴史の授業で、「武家社会の時代は自己責任が普通でした」のような話しを聞いたことがあるでしょうか?
実際は知りませんが、歴史の授業で習ったところでは、家族の誰かが犯した過ちは、家長が責任を取る!よ
うな感覚を習いました。
家来の犯した罪は、主である殿様の責任!と教えてもらったような記憶があります。
おそらく、武家社会の日本は個別主義ではなく、連帯性をもった一族主義、あるいは集団主義みたいな感じ
だったと思われます。
だからこそ、一族の長や集団の主であったお殿様は強い責任感をもっていたでしょうし、常に「命がけ」の
精神であったと思います。武家社会の日本人は、おそらく個別主義ではなく、集団主義だったはずです。
集団の中に自分が居る。だからこそ、常に仲間と一体!という一体感みたいな感覚が当時の常識的な感覚だ
ったのだろうと思っています。
常に誰かと一緒だからこそ、以心伝心のような心の共有的表現まであるのだと思います。
しかし、欧米文化では、以心伝心なんて言葉はないのではないでしょうか?そもそも文化の土台が違うから
だと思うのです。