日記

新型コロナでパラダイムシフトとなるだろうか!?

こんにちは 住職です。

今日は、今回のコロナウイルスによって、これまでの経済合理性を重視した日本の脆弱性について

私なりに綴ってみようと思います。

このブログでも数年前に何度か綴りましたが、現在の日本は経済合理性という価値観に偏重していると

思っています。経済合理性というのは、基本的には「投資して利益を生む!」という構造です。

投資<利益という構図。  反対に、投資>利益はダメです。

私なりに解釈すると、お金(利益)を生み出すことが重要視されてきた!ということ。利益を生み出す為に

は、より効率的であるべきだし、合理的であることが大切となります。

東京は日本の中心だから企業が集まるし、働く人も集まります。交通の便も良いです。

人が多く集まれば、効率的で合理的な商圏が出来上がります。なので飲食店や小売業も多く集まります。

当然活気があるので、全国から若者も集います。憧れの地ですね!

そうやって自然とできたのが、人口密集地東京。

敷地に対して人口が多すぎるので地価は上がるし、より多くの人が住めるように高層ビルが建てられまし

た。

東京に土地を有する人はビルを建て、テナント料や賃料をとります。

借りる側は毎月の固定費を払わないといけません。 

ちょっと前まで、持ち家か賃貸か、などと議論もありました。今の時代は賃貸こそ正解だ!などとも聞いた

ことがあります。

そんな経済合理性に偏重した社会に、新型コロナウイルスがやってきました。

どうやら、このウイルスは3密といわれる、密集・密接・密閉で人々に拡散していくらしいです。

皮肉なことですが、経済合理性を重視した都会は、このウイルスに対応できないことが明らかになってきま

した。都会では物理的に人々の距離が近く、生活空間も密接なのです。ウイルスが拡散する条件が整って

いるのです。

ウイルスを封じ込める為に、自宅で過ごすことが要請されていますが、そもそも人口密集地にある家は狭

く、自宅に居続けることを想定して作られていません。むしろ、外出することが基本で、寝に帰る空間とし

て作られている家が多くあります。その証拠に、マンションでは個別の庭なんてありません。

さらに、事務所や自宅が賃貸の場合、毎月の固定費がかかります。都会であれば金額も高額でしょう。

テナントや自宅を借りている人は、どんなことがあっても、毎月の固定費を払う為、利益を生み出し続けな

ければならない構造となっているのです。

だからこそ、ウイルスに感染する危険性を覚悟しながらも、働かないといけません。

しかし、そもそも需要がなければ利益も生み出せません。

つまり、ウイルス感染の危険の中、利益を求めて働くが、そこにニーズがなければ、利益はだせません。

利益がでなかれば、固定費が払えず追い出されてしまう可能性が高くなります。

この悪循環が、都会の飲食店や居酒屋経営者に今、襲い掛かっているのです。

どこを見ても、不安しかありません。経済合理性の価値観に染まり、ずっとこのまま続くと思っていたので

す。でも諸行無常。予期しない事態がやってきてしまいました。

今はウイルス拡散を防ぐことに注目が集まってますが、世界を見れば、世界中でウイルスとの闘いが行わ

れており、都会では大きな被害がでています。あちこちで都市封鎖が行われ、人々の活動が止まっています

。もし影響が長引けば、今後物流にも影響がでるでしょう。例えば、食料品などは懸念点です。

非常事態が長引けば、それだけ生産力が落ちます。そうなれば、これまで他国に輸出できていた分量の生産

ができなくなるので、輸出をストップしなくてはいけません。一国だけ非常事態であれば、他国から代替え

ができるでしょうが、世界同時多発的に非常事態となれば、他国からの代替えは無理です。

当然、自国の生産力で何とかしなければいけなくなります。しかし、日本の食料自給率は低いのです。

こんな時に、自宅に庭もなければ、家庭菜園もできません。

田舎は逆です。人がいないので土地があります。

基本的に持ち家ですが、地価が安いので家自体が広く作られてます。庭もあります。

自宅待機でも、さほど窮屈ではありません。ある程度の家庭菜園だったらできるでしょう。

経済合理性という観点から見れば、田舎は不利です。無駄が多いと思われてしまいます。

しかし、ウイルス対策という点では、都会は不利です。感染の条件が整っているからです。

新型コロナウイルスを、乗り越えられたとしても、新たなウイルスが出現することは確かです。

近年は10年毎に、サーズ、マーズ、新型インフルエンザ、新型コロナウイルスと出てきています。

今回の件で、世界中で人と物の移動が制限できない状況の現代では、パンデミックとなり易い構造で

あることを理解すべきでしょう。ウイルスによっては、感染したら最後!という種類のものだって

でてくる可能性もあります。

このようにウイルスに脆弱な社会であることを、世界中の人が経験している今となります。

今回のウイルスによって、これまでの経済合理性に偏重した社会のあり方から変化していくのか!?

パラダイムシフトが起こっていくのか!?私は注視しています。

もう新型コロナウイルス前に戻ることはないと思います。パラダイムシフトをしていくのであれば、

きっと時間をかけながら少しづつだと思います。

今後、どのように生きていく事がベストなのだろうか!? それを模索するような動きが始まるかも

しれません。もし、そんな動きが始まるとすれば、東京一極集中が地方分散型にシフトする可能性が

高いと思います。ただし、そうなる為には、インターネットを利用した仕事のあり方が整備される必要が

でてきます。在宅で仕事ができ収入が得られる仕組みが整うことで、地方分散型が実現していくことは

あるでしょう。そこがどうなるのか!? とても気になりますね。